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それでは、前のページのつづきをやりま〜す。 さて、行と列の数が同じ行列、つまりn行n列の行列のことを 「n次の正方行列」と言うんだけど、ここからは「n次の正方行列」と 「n個の成分がある縦ベクトル」 (言い換えると、n行1列の行列)について考えていくの。前のページでは2×5のような長方形の 行列も考えていたけど、 これからは基本的には正方行列、それも2×2と3×3がメインになるからね。 |
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対角行列には特別な性質がいろいろあるんだけど、その話はおいおいしていくことにしましょうか。 単位行列は、記号ではIとかEとかで書くことが多いかな。ここの説明ではEを使うことにしま〜す。 たとえば3次の行列を考えている場合には、E=
のようになるわけね。「単位」という名前でピンと来る人もいるかもしれないけど、単位行列には、 (積が計算できる)他の行列にかけても変化しないという性質があるの。 式で書くと、AE=EA=Aということね。 (それと今、Aの形については何も言っていないことに注意してね。Aが正方行列でなくても、積が計算できる行列なら Eをかけても変化しない、という関係は成り立つのよ。) |
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単位行列は、普通の計算でいうと1をかけるような感じだったけど・・・今度は逆数みたいな感じですね。 |
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まさにその通りね。 ただ、さっき言ったように逆行列は常に存在するわけじゃないの。 普通の数のときは、 x ≠ 0 の場合は必ず「x分の1」という数を考えることができて、x ・( x 分の1)= ( x 分の1)・ x =1、という関係が成り立っているけど、 行列の場合はそれができない事がある、という事を一応頭に入れておいてね。 じゃあ次は、具体的な行列式の計算方法。とりあえず2×2と3×3の時だけだけど・・・ これは、よく使うものだし形も簡単だから覚えてしまったほうがいいね。というか、 普通は特に意識してなくても覚えちゃうけど。 それと、行列式のことを「determinant」と言うから、「行列Aの行列式」のことを「detA」のように書いたりするね。 他にも、凵i「さんかく」ではなくて、大文字の「デルタ」)を使ったりね。 |
の行列式の値は、ad - bc。
の部分を掛けて足し、
の部分を掛けて引く。
の行列式の値は、
aei + bfg + cdh - afh - bdi - ceg。
の部分を掛けて足し、
の部分を掛けて引く。
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お、これなら覚えられそう。 |
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そうね。ただ、どうしても計算の量が多くなるから、何度も言ってるけど単純な計算ミスには注意が必要ね。 それと、残念ながらこの方法で計算できるのは3次の行列までなの。それより大きな行列になると、行列式の計算を こういう「たすき掛け」の計算で行うことはできないわ。 そのときでも余因子展開という方法を使えば計算できる んだけど、今はそこまでは説明しないから興味のある人は調べてみてね。 |
= ( 3 * ( -1 ) ) - ( 2 * 1 ) = -5
= ( 2 * 1 * 1 ) + ( 0 * 3 * 4 ) + ( 1 * ( -1 ) * 2 ) - ( 2 * 3 * 2 ) + ( 0 * ( -1 ) * 1 ) + ( 1 * 1 * 4 ) = -16
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それと、行列はふつう( )でくくって表すけど、行列式の値を表すときに( )じゃなくて| |で
くくる事もあるから覚えておいてね。 たとえば、
を とも書く、という感じね。まあこれも、どっちを使うかは好みの問題かな? |
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は〜い。 |
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さて、少し前に「もし行列式の値が0なら、その行列には逆行列は存在しない。行列式の値が0にならない
のなら、逆行列が存在する。」という話が出てきたね。 今出てきた は、行列式の値が0じゃなかったから
逆行列があることが分かるね。今は、実際にどうやって逆行列を作るか、という話まではしないけど、 という行列が逆行列になっていることは
計算すれば確かめられるわ。ちゃんと左右両方から掛けて検算してみてね。 |
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ふーむ・・・ |
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では最後に、行列を使った実際の例として連立方程式を行列を使って解くことを見ていきましょう。 実は行列というもの自体、連立方程式の解き方の研究から生まれてきたと言ってもいいくらいのものなの。 この例くらいならあまりありがたみが感じられないかもしれないけど、もっとものすごくたくさんの項があるような計算でも 同じようなやり方で解けるということで、とっても便利なものなのよ。 |
3元1次連立方程式 を考える。今、この係数を取って行列を作り、3つの変数を並べたベクトルを作って とすると、左辺の積を計算した結果はもとの式と同じになる
ことが分かる。ここで、行列 には逆行列
が存在するので、これを両辺に左からかけると と計算できる。
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へぇ〜、こんな使い方もあるんですね。 |
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もちろん、これがいつでもできる、というわけではないわ。 簡単な例としては、連立方程式 を考えてみましょう。見てのとおり、これに含まれる式のうち
真ん中のものは、一番上の式全体を単純に2倍しただけになっているよね。 つまり、文字(変数)は3つ、式は 実質的に2本だからこれは「手がかりとなる情報が少なすぎて解けない」問題なわけね。 これをさっきと同じように考えようとすると、 という行列を
扱うことになるね。ところが計算してみれば分かるけど、この行列の行列式は0になってしまうの。だから、この行列には逆行列が存在せず、このやり方では解けない、という事になるのよ(当たり前だけどね)。 |
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ふ〜ん・・・ |
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今はどうやって逆行列を計算するか、については説明していないけど、興味があれば「行列 基本変形」
みたいなキーワードで検索してみてね。 駆け足だけど、これで行列の本当に基本的な部分についてはひと通り 終わり。 もっと知りたい人、より正確な話が見たい人は、ネット上にいいページがたくさんあるから いろいろ検索とかしてみてね。 |