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さて、前回の「鏡の話」はどうだったかな? 今後もいろいろな話をちょっとずつしていこうと思うので、 気楽に読んでいってね。 あ、それと今回、角度は弧度法(ラジアン)ではなくて 「度」を使うからね。 |
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虹ですか〜、見えるとなんだか幸せな気持ちになりますね。 |
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雨あがりとかに、空に浮いている水滴に太陽の光が反射して見える・・・という話は誰でも知ってると思うけど、 今回はその話をもう少し詳しく見ていくことにしましょう。基本的な三角比の計算なんかについては知っているものとして 話をするから、まあ高校の数学と物理くらいの知識があったほうがいいね。実は内容的には中学の数学レベルだけど・・・ そうそう、虹の話をするからどうしても「色」についての話が出てくるのね。環境によっては見えかたが違ってくるかも しれないけど・・・ ま、なんとかなるでしょう。 |
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まあこれだけ覚えておけばとりあえず大丈夫かな。 それから、空気の屈折率はほとんど1に等しいから、もうこれ以降は 1ということにして計算することにしましょう。 で、次からがいよいよ本番。空中に浮かんでいる水滴の半径を r として、その中心から b だけ離れたところに光が入ってきた 場合を考えてみましょう(下の図)。 |
(水滴の半径は r とする)
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えっと、この図って水滴のちょうど真ん中に光が入ったときというか・・・ なんだかうまく言えないんですけど、 光が中心からずれて水滴に当たった時はどうなるんですか? |
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ふむ。次の図を見てみて。 「光がずれて当たった時」というのはたぶん、こういうのを言ってるんだと思うけど・・・ この絵にあるように、光が水滴のどこに当たろうとも、その光の進路を含む平面で 球を切ってしまえば同じことなのよね。 もちろんこの場合、光が出ていく方向が変わるから「ずれて当たった光」は 観測している人の目には入らないこともあるんだけど・・・ 逆に考えると、もしこういう向きに進む光が無かったら 虹というのはああいう丸い形には見えないのよね。 自分の正面にある水滴に、「まっすぐ」入った光だけが反射してきて 見える、という事なら正面のごく狭い範囲にしか虹が見えないはずだからね。 |

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それでは実際に図を使って考えていくことにしましょう。下の図を見てね。 入ってきた光が水滴に当たった点をA、 その光が反射する点をB、水滴から出ていく点をC、水滴の中心をOとしましょう。 もちろん実際には、Bで反射せずに 外に出ていく光もあるし、Cで反射してまた水滴の中に戻っていく光もあるけど、 今はとりあえずこれだけを 考えることにするね。で、光の入射角をα、屈折角をβとおいて・・・図のように、入ってきた光をそのまま 延長した先の点をPとしましょう。 空気の屈折率はさっき書いたように1として、水の屈折率は n としておきましょう。 |
(きっちり計算しながら描いたわけではないので、一部ゆがんでいる所がありますがご了承ください・・・)
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まずは点Aでの挙動を考えてみましょう。α と β は図を見てのとおりね。 ここで、対頂角は等しいから∠ OAP = α になるよね。だから∠ BAP = α - β。 ということで、点Aでは入ってきた光が角度にして α - β だけずれた向きに進む ということになるね。 (ここでは、「角度」は時計回りがプラスの向き、反時計回りがマイナスと思ってね。) |
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ところで球の半径はどこでも同じだから、AO = BO = CO = r になるね。 つまり△ OAB は二等辺三角形になるから、∠ OBA の大きさも β になるわ。 |
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えーっと、入射角と反射角は等しいから、∠ OBC の大きさも β ですね。 |
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すると、上の図で青い矢印で示した角の大きさは 180°- 2 β になるね。 だから点Bでは入ってきた光が角度にして 180°- 2 β だけずれることになるね。 |
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さっき言ったとおり、 AO = BO = CO = r だから△ OBC も二等辺三角形で、∠ OCB = β だね。 ここで、点Cでのふるまいは実は点Aで考えたのと同じなのね。屈折の法則は光が進む向きが逆でも成り立つから、 図のように光が出ていくときの角度は α になるの。あとは最初と同じように∠ OCB の対頂角を考えると、結局 点Cでは光は角度にして α - β だけずれることになるね。 |
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という事は、今までの角度のずれを全部足して、っと・・・ |
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水滴に入った光は、( α - β ) + ( 180°- 2 β ) + ( α - β ) = 180°+ 2 α - 4 β だけずれる事になるね。 これが、この図の青い矢印の部分。考えやすいように、図のように「入った光と出る光がなす角」を θ とすると、 θ = 180°- (180°+ 2 α - 4 β ) = 4β - 2α になるわ。 これから、少し具体的に計算をしていくために、もうちょっと計算しやすい形にしてみましょう。 最初に屈折の法則についてやった通り、α と β の間には sin α = n sin β という関係があるわ。 (今は空気の屈折率を1、水の屈折率を n と考えているんだったね。) |
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それから、この図を見て。 今までに出てきた情報から、この図の三角形に注目して考えると sin α = b / r である ことが分かるね。 これと屈折の法則の式から、 sin β = b / nr 。 |
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ふむふむ。 |
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ところで、 sin の逆関数を arcsin (アークサイン)または sec (セカント)と書くの。 たとえば、- 90°から 90°の範囲で、 sin x = 1 / 2 を満たすのは x = 30°よね。これを逆に、 arcsin ( 1 / 2 ) = 30°、 のように書くというわけ。 |
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それを使うと・・・ sin α = b / r だから α = arcsin ( b / r ) 、 β = arcsin ( b / nr ) になるから θ = 4 arcsin ( b / nr ) - 2 arcsin ( b / r ) かな? |
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それであってるね。 逆関数の話をしたのは、普通に使うような計算機には(表計算ソフトとかにも)、こういう関数が 標準で用意されているからなの。 わざわざ三角関数の表とにらめっこしなくても、そういう機能を使えば早く簡単に 計算ができるのよ。 というわけで、とりあえずθの形がきちんと出たところで今回はここまで。 次回はいよいよ、今回の結果を使って表計算ソフトで「なぜ虹が見えるのか」具体的に 計算してみることにしましょう。そっちのページも見てみてね。 |